今回はYouTubeで旭川醤油ラーメンを作りました。近年とんこつ醤油系ラーメンと二分するWスープ系ラーメンの原点とも言えるラーメンです。今回スーパーで購入できる材料のみを使用して作ったのでぜひ試してみてください。7
和風スープの下ごしらえ
和風スープの材料材料
- 煮干し 30g
- 昆布 10g
- 干し椎茸 1枚
- ぬるま湯 1リットル
煮干しを乾煎りして、昆布・干し椎茸をぬるま湯(または水)で戻します。これらは日本人が発見した旨味を相乗させるイノシン酸・グルタミン酸・グアニル酸を組み合わせたスープになります。
ちなみにこの旨味の相乗効果を発見したのが池田菊苗博士です。1908年、昆布だしのうま味成分がグルタミン酸であることを発見した池田菊苗博士。「うま味を通じて粗食をおいしくし、日本人の栄養状態を改善したい」というその思いに共感した二代鈴木三郎助が、1909年に世界で初めてうま味調味料「味の素®」を製品化し、味の素グループの歴史は始まりました。
旭川醤油ラーメンの旨さを引き出す醤油だれ&チャーシュー
旭川醤油ラーメンの醤油だれレシピ
- 醤油 500ml
- みりん 200ml
- 日本酒 100ml
- ニンニクすりおろし 1 欠片
- 生姜 適量
- 玉ねぎ 1個
- 豚バラ肉 800g
通常ラーメンといえば豚骨や鶏ガラで出汁をとると思われていますが、実は骨には旨味はありません。骨や骨髄に含まれるのはカルシウンムやコラーゲンと本来無味無臭の成分です。ではどこから出汁が出るのか?というと骨についた肉や油です。というわけで今回は油の多い豚バラ肉から直接出汁を取るという方法です。実際に竹岡式ラーメンはこの方法で出汁をとっています。
なるべく小さめの鍋に豚バラ肉を鍋に入る大きさに切り、弱火で豚バラ肉の皮目を焼きます。脂身から大量に油が染み出し始めたら玉ねぎを加え肉・玉ねぎにしっかりと焼き目がつくまで炒めます。焼き目がついたところで輪切りにした生姜を加え香りを立たせます
レシピ通りの量、もしくは醤油5・みりん2・酒1の割合のあわせタレを鍋に注ぎます。この割合で約11%の塩分濃度のタレとなります。ただ、煮詰まってしまうのでその限りではありません。
ニンニクをすりおろし加えます。チューブのにんにくよりも香りが良く味の深みも全然変わります。100均で購入した小さなおろし金めちゃめちゃ重宝しています。
中火で煮る事1時間で醤油だれとチャーシューの完成です。
ラーメンの濃度を上げる裏技
ラーメンの濃厚さは粘度で決まる
ラーメンコンサルタントの島田さんがスープを調べる時に使用しているスプーンで何を図っているかというと塩分濃度とスープの粘度です。ラーメンの味の決め手となるくらい粘度は重要です。ちゃんとしたラーメンは粘度を乳化によって作ります。一蘭のようなフランチャイズ店はなどセントラルキッチンで作っているところはゲル化剤などを使用して粘度を調整しますが、実は粘度は天然出汁でも作れるんですね。
あらかじめ戻しておいた出汁の昆布。これを細かく千切りにすると昆布から水溶性食物繊維が溶け出しスープにとろみがつきます。このとろみによって濃厚な味わいになります。
沸騰する前に弱火にして約5分で旨味が凝縮したスープが完成します。
スープとタレを合わせて完成
スープ300ccriに対し50ccの醤油だれを加えて完成です。醤油だれは煮込んでいるためどうしても塩分濃度が安定しません。そのため鍋で醤油だれとスープを合わせて味見しながら調整してください。
温めた器にラードを加えます。長さは日本人の平均チン長くらいです(笑)旭川醤油ラーメンの特徴はスープを覆うくらいのラードですが、これでも全然足りません。また、醤油だれを冷やすとラードの塊ができます。2杯目以降はこちらの油を使っても良いですね。
スープでラードを溶かし、麺・チャーシュー・メンマ・ネギを添えて完成です。
【簡単レシピ】魚介がガツンとくる濃厚旭川醤油ラーメンその味は?
お気付きの方もいるかもしれませんが、実はこのラーメン無化調なんですよ。にもかかわらず旨味が深いんです。これは昆布を刻んだ事でより多くのグルタミン酸が抽出された結果かもしれません。また、煮干しはあえてはらわた・頭を取らなかった事で炒めた玉ねぎの香ばしさ・苦味と合間って重厚な旨味になっています。正直このラーメン屋があったら週3で通ってしまうレベルのうまさです。
ぜひ試してみてください
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